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【本質解説】COOを目指す際に押さえておきたい、6つの核心ポイント

企業経営で「実行責任」を担うCOO(Chief Operating Officer/最高執行責任者)。CEOと共に会社を牽引していく上で、「戦略策定だけではなく、現場がその戦略を確実に遂行して成果を出す」ために尽力するポジションです。

本記事では、COOになる上で本質的に重要なポイントを6つの視点から解説します。単なる肩書きや役職にとどまらず、経営視点と現場視点を繋ぐための“本当の要件”にフォーカスしています。COOとしてのキャリアを本気で目指す方は、ぜひ最後までご覧ください。


目次

  1. 営業から逃げない——利益を生み出す現場感覚がすべての基盤
  2. ビジネスサイドでの圧倒的な成果——結果を出す人こそCOO候補
  3. プレイヤーとしての圧倒的成果——「まずは自分が立つ」を証明する
  4. マネジャーや部長での圧倒的成果——組織を動かすリーダーシップ
  5. 「事業開発」メンバーからの昇格が難しい理由——P/L責任の不在
  6. コンサル・経営企画経験の重要性——会社全体を俯瞰する戦略的視点
  7. まとめ:COOへの近道は“現場×戦略”の両輪を回せる人材になること

1. 営業から逃げない——利益を生み出す現場感覚がすべての基盤

COOを目指すなら、まずは営業の最前線を経験し、そこから逃げないことが大切です。

  • 現場でのリアルな痛みを知る
    現場には顧客とのやり取りやクレーム、競合調査など、机上だけでは見えない“生の情報”が凝縮されています。COOは経営陣の一角として戦略を実行する立場だからこそ、現場のリアルを理解しなければ適切な意思決定ができません
  • 売上をつくる力=経営の要
    組織において利益を上げる営業はまさに企業の“血液”をつくるポジション。営業を経験しているかどうかは、実行責任者としての説得力に大きな差が出ます。数字をつくる感覚がわかっていないと、組織を動かす言葉も薄っぺらくなりがちです。

「COOとして重要なのは、まず“稼ぐ力”の源泉を肌感覚で理解すること」
これがすべての基盤と言っても過言ではありません。


2. ビジネスサイドでの圧倒的な成果——結果を出す人こそCOO候補

営業やマーケティングなど、ビジネスサイドで明確な成果を出している人こそが、COOに近い存在です。

  • 数字を作り、動かせる人
    売上、利益、顧客数など、目に見えるKPIを自らの行動で動かしてきた経験は何より強力な実績。COOは組織全体のKPIをコントロールし、経営層と現場を橋渡しする役割を担うため、「成果を出す方法論」を体得している必要があります。
  • 部門連携・組織間調整
    ビジネスサイドは営業、マーケティング、CS(カスタマーサクセス)など多岐にわたり、部署間調整が不可欠。ここで周囲を巻き込みつつ大きな成果を出せる人材は、COOとして全社のオペレーションを仕切る素養が高いといえます。

「ビジネスサイドで数字を作る」という実績は、そのままCOOとしての実行力の証明になります。


3. プレイヤーとしての圧倒的成果——「まずは自分が立つ」を証明する

組織を率いるCOOを目指すには、プレイヤーとしてまずは圧倒的な成果を出すことが不可欠です。

  • 説得力が違う
    「自分ができていないこと」を部下に求めても、多くの場合響きません。プレイヤー時代に高いパフォーマンスを発揮していれば、メンバーからの尊敬と信頼を得やすくなります。
  • あらゆる施策の“最初のモデルケース”
    新しい施策や営業手法を導入する際、「自分が結果を出せた事例」を提示できるリーダーは圧倒的に強い。トッププレイヤーとして実績を示すと、チームも「この人の言うことならやってみよう」と思いやすくなります。

リーダーとして上に立つ前に、自分が現場のエースとなり、成功パターンを示す——これが結果にコミットするCOOへの最初の階段です。


4. マネージャーや部長での圧倒的成果——組織を動かすリーダーシップ

プレイヤーとしての成果を出した後は、マネジャーや部長といったミドルマネジメントで圧倒的成果を出すことが鍵となります。

  • 自分の成果から“組織の成果”へ
    マネジャーや部長は、個人の成果ではなくチームとしての成果が求められるポジション。COOは企業全体のオペレーションを見渡す役割なので、“自分で走る”の先に“チームを動かす”力が欠かせません。
  • 人材育成・組織設計が勝敗を分ける
    組織を大きく伸ばすには、優秀な人材を採用・育成し、適切な配置を行う必要があります。ここで成功体験を積んでおくと、COOとして全社を統括する際にも、組織の伸ばし方が身体感覚でわかるようになります。

・部長の段階で「この人がいる組織は強い」と思わせられるかどうかが、次の経営幹部のステップへ進む大きな分かれ道です。


5. 「事業開発」メンバーからの昇格が難しい理由——P/L責任の不在

新規事業を立ち上げる「事業開発」は、一見COOに直結するように思えますが、実は昇格が難しいケースが少なくありません。

  • P/L(損益)責任の不足
    事業開発はリサーチや検証がメインになりがちで、必ずしも直接的な売上・利益責任を負わない場合も多いもの。COOには最終的に全社のP/Lを管理する力が求められるので、“稼ぐこと”に直結しない経験だけでは弱いことがあります。
  • 現場から遠いポジション
    企画立案や資料づくりが中心になりやすいため、泥臭い現場体験が不足しがちです。COOとしては“戦略×現場”を接続する力が必要なので、ひたすらデスクワークの事業開発経験だけでは実行力をアピールしづらいわけです。

もちろん事業開発の経験も重要ですが、売上責任を負う部門や現場マネジメントの経験を組み合わせることで、COOとしての説得力が高まります。


6. コンサル・経営企画経験の重要性——会社全体を俯瞰する戦略的視点

COOは「現場力」に加えて、経営を俯瞰した戦略的思考も要求されるポジションです。

  • コンサルのアプローチ
    コンサル出身者は、問題発見と解決策の提示、ロジカルシンキングなどに長けています。多角的に事業を分析し、具体的な改善策をまとめて落とし込む能力は、COOとして組織全体を動かす際に大いに役立ちます。
  • 経営企画の経験
    事業計画の策定や予算管理、経営指標のモニタリングなど、経営に直結した業務を担うのが経営企画です。企業全体の数字を管理し、戦略を推進する感覚は、COOが経営会議で発言したり、CEOの方針を形にしたりする時に欠かせません。

「現場ドリブン」だけでも「戦略ドリブン」だけでも不十分。両軸があってこそCOOは成り立つという点を忘れないようにしましょう。


まとめ:COOへの近道は“現場×戦略”の両輪を回せる人材になること

本記事では、COOを目指す際に本質的に押さえておきたい6つのポイントを整理しました。

  1. 営業から逃げず、最前線の“稼ぐ力”とリアルを知る
  2. ビジネスサイドで圧倒的な数字を作り、結果を出す
  3. プレイヤーとして自ら一線で成果を示す(説得力を得る)
  4. マネジメントで組織全体を動かし、人材を育成する
  5. 事業開発だけでは弱く、P/L責任のある現場経験が重要
  6. コンサルや経営企画など、企業全体を俯瞰する思考も身につける

COOとは、「戦略」を「実行」に落とし込むプロフェッショナル。CEOと共に未来を描きながら、現場と向き合い、組織を推進していくダイナミックな役割です。

あなたがCOOへの道を本気で検討するなら、まずは「現場×戦略」の両方で圧倒的な成果を出せるよう、自身のキャリアをデザインしてみましょう。営業・マネジメント・経営企画など、多彩な経験を積み重ねることで、企業全体を動かすリーダーとしての道が開けるはずです。


「COOになるにはどんなスキル・経験が必要か?」という問いの答えは、最終的に「経営と現場を結びつける実行力」に集約されます。プレイヤーとして結果を出し、マネジメントでチームを伸ばし、さらに経営企画やコンサル的視点で組織を俯瞰できる人——そんな人材こそが、次世代のCOOとして求められているのです。

もしあなたが現場で結果を出しつつ経営の視野を広げられるなら、必ずやCOOとしての道は拓けるでしょう。ぜひ、今日からのキャリア設計にお役立てください。

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